いよいよ今年も残すところあと2週間程となりました。
皆さん如何お過ごしでしょうか。
大好物の餅が手に入りやすくなってウキウキしている事以外、クリスマスや年末ムードを一切感じさせない過ごし方をしている管理人の蒼猫です。

皆さんは最近中華オーディオで急成長しているTRNというブランドの製品を使用してみた事はありますでしょうか?
当ブログでは
ST1STM,M10,T200などと過去に数回レビューしてきたブランドであります。
しかしながらパッケージデザイン刷新後のMT1TA1などといった機種は所有こそしているものの、レビューをまだ行っていませんでした。

今回レビューするVX PROもパッケージデザイン刷新後の機種であり、比較的万人受けしやすいと個人的に思っている機種が多いパッケージデザイン刷新後の機種であるため、期待値が膨らみます。

尚、今回のレビューはHIFIGO様のご提供で行わせて頂いております。この場を借りて感謝申し上げます。

それではまずは開封から。
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まずは外箱。
表面は白地に製品CGではなく、黒地の波があるような背景に製品CGというデザイン性の高いものとなっています。
裏面は至ってシンプルで、製品名とカラー、マイクの有無、企業情報と認証情報、バーコードが印字されただけのものとなっています。
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外装を外すと白地にTRNのロゴだけが印刷されたシンプルな箱が出迎えてくれます。
この1ステップがあるだけでかなり高級感を感じる気がします。
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箱を上にパカッと開くと本体とご対面。
存在感のあるケースと本体が鎮座しています。
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ケースは金属製のものであり、TRNロゴがかなり強調されたデザインとなっています。
同様の形状のケースを所有していますが、それは表面がツルツルしていたのに対し、VX Pro付属ケースは表面がザラザラとしていました。
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付属品はケーブル、イヤーピース三種、ステレオ標準プラグ変換アダプタ、取扱説明書、検査合格証、ケースとなります。
このクラスのIEMでステレオ標準プラグ変換アダプタが付いてくるのは珍しいですね。

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本体の加工精度は高く、流線的なデザインがとても美しいです。
金属筐体なので装着時ヒンヤリとします。
装着を安定させる出っ張りがあるので、その部分がうまく耳にフィットするよう装着しないと、短時間で痛みを感じる場合があります。

スペック
ドライバ:8BA+1DD
コネクタ:2pin(TRNでよく見かける本体側の突起をケーブル側で覆うタイプのもの)
周波数帯域:7Hz~40kHz
インピーダンス:22Ω
感度:106dB

それなりに音量を上げる必要があったのでスマートフォン単体で鳴らし切るのは厳しそうです。

音について
今回は最初から本体に取り付けられていた白色のイヤーピースを付けてレビューします。



まず全体的な印象として、僅かに高域寄りな寒色系のドンシャリであり、キレがあってかなり楽しく聴けるIEMといったところです。


高域は主張が強めで、ごく一部の音域において強烈な刺さりが感じられます。
その部分以外の高域の鳴り方は丁寧で、クリアさと分離能、いずれをとっても優秀です。
刺さるごく一部の音域がある事が数少ないマイナスポイントであったりします。

ボーカルは主張こそ弱いものの、表現がかなり上手く、男性ボーカル、女性ボーカル共に艷やかで滑らかな鳴り方をする上に、本来弱点である音場が狭めな事を逆手に取ってか、「そこにいる」といった感覚さえ覚えてしまいます。
イヤーピースの交換やリケーブル、イコライザの調整などでボーカル寄りにシフトさせてやるとボーカルがより楽しめるかなと思います。

低域はかなり主張が強く、微妙に「高域に劣る」といった位に強く、ドカドカと鳴るのですが優秀な分離能と解像感があり、荒々しくも丁寧な鳴り方をします。


9ドライバ機の本領と言ったところでしょうか、全体的に分離感がかなり高いです。
多くの音が混在する楽曲で「音が混ざり合ってイマイチどんな音がするのか分からない」といった事が一切なく、1音1音意識しなくともどのような音がするのか分かります。

音のする方向がかなり分かりやすく、既に何度も聴いているような楽曲を聴いた際に新たな発見があるかもしれません。
特にEDMはかなり楽しく聴けるかなと思います。(実際レビューするにあたって数曲聴きましたが、自然とかなり体が動きました。)

総評
正直こんなに聴いていて楽しいIEMを見逃していた自分を小一時間説教したいです。
それなりに新製品情報はキャッチしているつもりでしたが、今回依頼を頂くまでVX PROの存在を失念していたのはかなりの痛手だったと思いました。

そんな具合でキレがかなりあって音の分離感が凄まじいIEMであるVX PROは聴いていて楽しいです。

強烈に刺さる音域がある所さえ許容できればかなりの良機なので既にポータブルオーディオ沼の深淵に居る方、ポータブルオーディオに沼りたての方、どちらにもかなりおすすめできます。

ただ若干の鳴らしにくさを感じたので再生環境がスマートフォンだけの方にはちょっとおすすめしにくいですね。

この価格帯は激戦が常に繰り広げられている価格帯で、それぞれのブランドの個性が強く出ている機種が多いので別ブランドの同じ価格帯のイヤホンを併せて購入して聴き比べしてみるのも一つの楽しみかもしれません。(楽しいですよ!)

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